「アクサレディスゴルフトーナメントin MIYAZAKI 2024」が宮崎・UMKカントリークラブで3月22日から開催された。3月24日に最終日を迎えたが10時50分、降雨によるコースコンディション不良のため競技中止となり、2日目終了時に通算13アンダーで単独首位だった臼井麗香(フリー)のツアー初優勝が確定した。
2日目、首位と1打差の2位でスタートしたが、6バーディ、ノーボギーで66をマークし、2位に1打差をつけて単独首位に立った。残念ながら最終日が中止となり36ホールの短縮競技になったが、着実にバーディを積み重ねる誠実なゴルフが最高の結果につながった。今回の優勝で、メルセデス・ランキングも6位にランクインした。
臼井が優勝を知ったのは、クラブハウスに競技中止のアナウンスが流れた時だった。最終日も18ホールをフルに戦い優勝を勝ち取りたい気持ちが大きく、中断中も集中力を切らすことなくロッカールームで準備をしていたが、その瞬間、大きな目から嬉し涙があふれた。
「優勝は館内アナウンスで知りました。すごくうれしい!夢みたいです。この優勝が奇跡やまぐれだと言われないように、次の試合からは2勝目が1勝目の気持ちでやっていきたい」と喜びあふれるコメントながらも、来週以降の厳しい戦いに気を引き締めた。
今大会、自力での出場資格がなかった臼井は主催者推薦で出場したが、今季初戦にもかかわらず優勝。主催者推薦出場(アマチュア、招待選手を除く)での優勝は、ツアー史上5人目の快挙となった。
「黄金世代」と呼ばれる1998年度生まれでは、臼井は14人目の優勝者になる。多くの優勝者数を誇る最強の世代だ。「初優勝まで長かった。1~2年で同い年の人たちが勝っていくのに、私は6年かかってしまった。去年、おととしは一番つらくて地獄でした」と話した。
2018年のプロテスト合格後、2019年の「アクサレディスゴルフトーナメントin MIYAZAKI」で初の予選通過を経験するなど、順調にキャリアのスタートを切った。2021年には大会上位に入ることもあったが、2022年は113位、2023年は14試合に出場して予選通過は2試合で134位と伸び悩んだ。
昨オフからトレーニングメインの生活に変えたことで、体重は4kg増えて体脂肪は1.5%落ちた。特に上半身中心の肉体改造に励んだことが功を奏して、ゴルファーとしては決して恵まれた体型ではなくても勝てることを証明した。
エポック社の女子ゴルフカードではこれまでも臼井のカードを発行し続けてきた。ポニーテールを結ぶ大きなリボンがトレードマークのニューシンデレラ。華やかな印象とかわいいウェアに身を包んだ臼井の笑顔が光るトレーディングカードは今後も増えそうだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。
【追記】
臼井の「エポワン」が後日、発売された。