外国人選手として初の三冠王に輝くなど1980年代にNPBを席巻した元阪急、オリックスのブーマー・ウェルズさんが11年ぶりに来日。トレーディングカードジャーナルの特別インタビューに答えた。69歳のブーマーさんは「これからもトレカに、サインが書けなくなるまで書くよ」と約束してくれた。
-現在は?
「アトランタの郊外に住んでいます。組織や団体には所属しておらず、地元の高校生に野球を教えることがあります。現役のころほどではないけど、まだまだ動けるよ」
-トレーディングカードを集めたことは?
「実はないんです。子供のころ、生まれ故郷のアラバマ出身の選手や、ハンク・アーロンに憧れていましたが、ライブで観ることができたし、オフにクリニック(野球教室)に来てくれることもあったので、カードを集めることには興味はなかった」
-米国の子供たちと言えば、トレカを集めているイメージが強い
「全員がカードを集めているわけではないかな。私のイメージでは、野球がうまかった子供は集めておらず、うまくてもプロにはなれない子供が集めていたかな」
-カード以外でも何か収集することは?
「とくに執着していないです。娘がビーニーベア(コレクションアイテムのぬいぐるみ)を集めているので、少し協力しているくらいかな(笑)」
-日本で三冠王に輝くなど数々のタイトルを獲得して、当時もたくさんのカードが作られたが、何か思い出は?
「カードやボールや色紙にいっぱい、いっぱいサインしたよ」
-最近ではエポック社から現役時代の雄姿がカードになっているが?
「当時のファンのみなさんはもちろん、新しいファンのみなさんに自分の若いころのプレー、成績を知っていただいて、うれしいです」
-ご自身でお気に入りのカードは?
「オリックス時代のカードが一番、好きですね。ユニホームがかっこいいよ」
-これからも、サインなど協力を要請されると思うが?
「どんどん、来てほしい。サインも書けなくなるまで書くよ」
-また来日してもらえますか?
「帰ってくるよ。以前は年に2回はきていたけど、今回は11年ぶりでした。これからはまた、年に2回は日本に来たいね」
-日本のファンやコレクターにメッセージを
「これからも、私のカードに限らず、トレカを集めてください。もし、見かけたらいつでも声をかけてください。サインをします」
◆ブーマー・ウェルズ(Boomer Wells)
本名:グレゴリー・デウェイン・ウェルズ。1954年4月25日、米国アラバマ州出身。1982年、ミネソタ・ツインズから阪急ブレーブス移籍。登録名「ブーマー」は「ブームを呼ぶ男」が由来。84年に打率.355、37本塁打、130打点で三冠王に輝き、MVPにも選出。福岡ダイエーホークスに移籍した92年限りで現役引退。首位打者2回、打点王4回。NPB通算成績は1148試合に出場し、打率.317、277本塁打、901打点。一塁手として4回のベストナイン、2回のゴールデングラブ賞に輝く。