ジョアン・デュラン投手(ミネソタ・ツインズ)が5月24日、今季メジャー最速の104・6マイル(約168・3キロ)を記録した。
対サンフランシスコ・ジャイアンツ戦の9回途中から登板したデュランは、ウィルマー・フローレス三塁手への3球目の速球で今季最速をマーク。フローレスは辛うじてバットに当てバックネットへのファウルとした。
さらにデュランは2死後、ケーシー・シュミット二塁手を高めの速球で空振り三振に斬って試合を締めた。この1球も104・0マイルを計時した。
2008年以降で球速104マイル以上を記録したのはデュランが8人目。このうち1試合で2球以上の104マイル以上を投げたのはデュランのほか、アロルディス・チャプマン投手(ロイヤルズ)、ジョーダン・ヒックス投手(カージナルス)の3人だけだそうだ。
NPBでの最速はビエイラ(読売ジャイアンツ)が2021年8月13日の対中日ドラゴンズ戦(東京ドーム)で記録した166キロである。
日本人最速となると、われらが大谷翔平(北海道日本ハムファイターズ)が2016年10月16日の対福岡ソフトバンクホークス戦(札幌ドーム)で計測した165キロだったが、佐々木朗希投手(千葉ロッテマリーンズ)が今季、4月28日の対オリックス・バファローズ戦(京セラドーム大阪)でこれに並んだ。
早速、TOPPS社のオンデマンドカード「Topps Now」でデュランの「104マイルカード」が登場した。佐々木の「165キロカード」はエポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」でカードになったばかり。
さらに、球速にクローズアップしたトレーディングカードとしては、ワールドベースボールクラシック(WBC)の日本代表侍ジャパンの大谷翔平投手の「Topps Now」が記憶に新しい。
大谷はWBC1次ラウンドの対イタリア代表戦で自己最速の165キロに迫る102マイル(約164.2キロ)をマーク。大谷はMLBでは昨年9月の対ヒューストン・アストロズ戦で計測した101.4マイル(約163.2キロ)が自己最速で、これを更新したことで「Topps Now」になった。
これまで、球速を題材したトレカとしてはBBM「2020 Icons-Fireballer」もあった。このセットには、春季キャンプのブルペンでの写真ながら、ルーキーの佐々木の初の投球フォームのトレカが収録されたこともあり話題となった。
佐々木がNPB最速となる166キロをたたき出した時、「EPOCH-ONE」が作られるのは確実。さらに、球速をクローズアップしたインサートやサブセット、再びのカードセットも企画されるかもしれない。そして「令和の怪物」がMLBに挑戦すれば「Topps Now」も…。今から、楽しみである。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。