MLBのナ・リーグ地区シリーズ第2戦、ロサンゼルス・ドジャーズ対サンディエゴ・パドレス戦が10月12日、ドジャースタジアムで行われた。ダルビッシュ有とクレイトン・カーショーのエース対決は、ともに3失点ながら、5回で降板したカーショーに対して、ダルビッシュが6回のマウンドに上がり、5-3の勝利に貢献。ポストシーズン2勝目をマークした。
かつてはドジャースにも所属したダルビッシュ、決勝打のプロファー、ダルビッシュの後を好救援で抑えた元阪神タイガースのスアレスらとともに、敵地ドジャースタジアムを驚かせたのが、1羽の鴨だった。
パドレスが5対3と2点リードで迎えた8回裏2死。右翼と二塁の定位置の中間地点に大きな鴨が飛来。試合は数分間中断したものの続行し、ラックスが元北海道日本ハム、福岡ソフトバンクのマルティネスから鴨のいる右前へ安打を放った。
まったく、動揺しない鴨にスタンドは大盛り上がり。MLBでは、動物は逆転の使者と呼ばれ、これまでも人気を集めてきた。確かにドジャースのチャンスは広がったが、パドレスは守護神のヘイダーを投入して逃げ切り。対戦成績を1勝1敗とした。
その後、一度は飛び立った鴨は、再びグラウンドに戻ってきたところをスタッフに青いタオルで優しく包まれ、大きなバケツに保護され、球場を後にした。
この鴨がTOPPS社のオンデマンドカード「Topps Now」でトレーディングカードになった。
昨季は「Topps Now」で2回、球場に乱入してきた猫が「Topps Now」でカードになった。4月2日のクアーズ・フィールド(コロラド・ロッキーズ対ドジャース戦)での猫カードには2,958件、8月3日のヤンキースタジアム(ニューヨーク・ヤンキース対ボルチモア・オリオールズ戦)での猫カードには3,836件の申し込みがあった。「Topps Now」ではこれまで、リス、ガチョウ、カマキリなどがカードになっている。
パドレスにとっては「勝利の使者」となった鴨にちなんだグッズが今後も作られるのはアメリカの常識だが、鴨カードはその一番手になりそうだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。