【5位】村上宗隆（東京ヤクルト）
2年目のジンクスという言葉は死語になったのか。入団2年目の昨季、19歳で大ブレークした。全試合に出場し36本塁打、96打点。低迷するスワローズの中でチームの顔となっただけでなく、高卒2年目以内では本塁打で清原和博（西武）を、打点で中西太（西鉄）を越え、球史に名前を刻み、新人王に輝いた。アーチを量産していたシーズン中には、サインカードが偶然にも背番号55にちなんで、55,000円前後で売買されることが多かった。村上の魅力はやはり、豪快な本塁打。かつての松井秀喜（元巨人）のようなホームランカードを作って欲しいものだ。【サインカードの市場取引価格 20,000～50,000円前後】
【4位】鈴木誠也（広島東洋）
カープの若き4番打者は昨季、首位打者と最高出塁率のタイトルを初めて獲得。まさに攻守走の三拍子がそろったスーパースターはルーキー旋風さえなければ、トレカでもナンバーワンに輝いていただろう。さらにシーズン後にはプレミア12でも4番に座り存在感を示すアーチを連発。2023年のFA権取得、それ以前のMLBへのポスティングの可能性も含めて去就が注目されるだけに、一気にカードのプライスが跳ね上がった。昨年、大手オークションサイトで9枚限定で、ジャージナンバーかつファーストナンバーが180,000円で落札されたほか、100,000円を越えるサインカードが続々と登場した。【サインカードの市場取引価格 40,000~80,000円前後】
【3位】藤原恭大（千葉ロッテ）
ドラフト1位ルーキーは球団54年ぶり、3年目の高卒新人開幕スタメンを果たすと、球団史上初の安打もマークした。デビューは衝撃的だったが、その後はファームで精進のルーキーイヤーとなった。それでも、トレカ人気の高いマリーンズということもあり、ルーキーカードは高いプライスで取引された。今季以降の活躍次第では、ルーキーカードの価値がさら見直されることになりそうだ。【サインカードの市場取引価格 30,000~50,000円前後】
【2位】吉田輝星（北海道日本ハム）
華のあるさわやかなイケメン右腕は、一昨年の甲子園での熱投もあり、ドラフト指名、入団時からトレカ登場を待ち望んでいるコレクター、ファンは多かった。計画的にファームでステップアップして6月12日の対広島戦で初登板初勝利。勝利はこの白星だけに終わったが、今季以降への期待度はさらに高まった。オークションサイトでも、ルーキーながら100,000円近いサインカードがあり、背番号のエースナンバー「18」通りに、次代の球界のエースへの成長が楽しみ。【サインカードの市場取引価格 20,000~50,000円前後】
【1位】根尾昂（中日）
入団前には新人王も、というほどの期待だったドラゴンズのドラフト1位。高校時代の活躍ぶりから見ても、いつ、一軍デビューするのか、と期待が膨らむにつれ、トレカの取引価格も上がっていった。終盤にようやく初昇格を果たし、今季は外野へのコンバートも検討されるなど、苦闘は続いているが、トレカでは新人王どころか、MVP級の扱いを受けている。一部では、地元意識の強い本拠地・名古屋のコレクターやファンがルーキーカードを入手するためにお金をつぎ込み、トレカの存在を知らなかった人さえも巻き込んで、大きなうねりになっている、と証言する関係者もいるほど。サインやジャージーだけでなく、レギュラーカードで1,000円前後、インサートカードは2,000円前後、パラレルになると3,000円前後という高いプライスは今も健在だ。【サインカードの市場取引価格 40,000~60,000円前後】
cove【ライター】
国内外のベースボールカードやコレクションアイテムを収集し続けて30年。元スポーツ紙ライター。
