巨人は11月20日、MLBナショナルズからFAとなっていたヘラルド・パーラ外野手の獲得を発表した。
パーラは間違いなく、現役メジャーのスタープレーヤーだ。メジャー通算で打率.276、1312安打、88本塁打を記録している左のスラッガーで今季はシーズン途中にジャイアンツからナショナルズに移籍。代打満塁アーチ2本を放つなど勝負強い打撃で「切り札」として、ナショナルズのワールドシリーズ制覇に貢献した。ダイヤモンドバックス時代にはゴールドグラブ賞にも2度、輝いた守備力も誇る。
さらに、その実力だけでなく、登場曲の「ベイビー・シャーク」に合わせて、スタンドのファンが一斉に踊る「シャークダンス」が社会現象になるほどのムードメーカー。「ベイビー・シャーク」はNPBでも西武ライオンズの森友哉捕手が登場曲に採用し、本拠地のメットライフドームも「シャークダンス」で盛り上がった。
米国ではカードも多く制作されており、ナショナルズのユニホームを着たパーラは「TOPPS HERITAGE HIGH NUMBER」に収録された。残念ながら、ナショナルズのパーラはこの1枚だけだが、来年のTOPPS社の春先までのブランドには、ど派手なサングラスをした姿や、シャークのぬいぐるみとのツーショットがカードに封入されている、と見た。
パーラ以外にも、ヤクルトは10月末には早々と、アルシデス・エスコバー内野手との契約を結んだ。エスコバーもパーラ同様、世界一の経験者で、2015年にロイヤルズでMLBの頂点に立った。超一流の遊撃守備で「名手」として知られる。14年にチームメートだった青木宣親外野手と再び、一緒にプレーすることになった。
横浜DeNAに入団するタイラー・オースティン内野手もなかなかの経歴の持ち主。ヤンキースのプロスペクトとして期待され、2016年にはメジャー初打席で初本塁打をヤンキースタジアムの右翼席へたたきこんだ。続く、アーロン・ジャッジ内野手も初打席初アーチを放ち、MLB史上初の「メジャー初打席の2人による2者連続本塁打」を記録した。後に本塁打王にもなるジャッジに比べれば伸び悩んだが、昨年までMLB4球団で通算33本塁打。日本でブレークする可能性はある。
FA選手の契約が遅れる傾向にあることや、MLBのシーズン中のトレード期限が短縮されたことなど、日本に大物外国人選手が来日する条件が増えている。来春のキャンプインまであと2か月。開幕後の入団もある。発行カードの多い大物助っ人のさらなる来日に期待が膨らむ。ミントをはじめとしたカードショップの来日外国人選手カードコーナーが楽しくなりそうだ。
cove【ライター】
国内外のベースボールカードやコレクションアイテムを収集し続けて30年。元スポーツ紙ライター。